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酔いがさめたら、うちに帰ろう 

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気付けば早いもので

今日は鴨志田穣の七回忌。


名前だけだとよく解らない人が多いんじゃ無いかと思うけれど、西原理恵子の漫画で毎日かあさんの『おとしゃん』と言えば解る人も多いだろう。

元々アングラ時代からの西原理恵子が好きだったから、ずっと漫画を買い漁って読み続けていたうちに『鴨くん』と云う名で登場して来たのが始まりだった。

その後『アジアパー伝』と云うシリーズが始まって、そのシリーズで漫画と連動して自らの体験をエッセイにして書いていたけれど、馬鹿馬鹿しい話や色んな国の人との触れ合いや、笑うに笑えない辛辣な現状が其処にあったり、文庫本になってもまた買って何度も読み返す程好きなシリーズだったんだけれども、結局は離婚と氏のアルコール依存症の為だったのか、シリーズは完結してしまって寂しい思いをしていた。

そのうちにネットで連載が始まってずっと楽しみに読んでいたんだけれども、更新が滞る事が度々あって、その度に『体調が思わしく無いんだろうか』と思いながら、確かネット連載も途中で打ち切りになってしまっていた。


暫くして『酔いがさめたら、うちに帰ろう』というタイトルで、初めての自身の著書が出た時に、形になった事が嬉しくてしょうがなくて、何度も繰り返して読んでいた。
だけど著書の最後で自身が癌に侵されていたという所で話は完結していた。


初版本が出てから僅か4ヶ月の1997.3.20。

鴨志田穣 永眠。


カメラマンになりたくて単身でタイに渡り戦場ジャーナリストの橋田信介に出会い弟子入りして、その頃に受けた体験がトラウマになり極度のストレスからアルコール依存症になってしまって何度も何度も吐血して、入院してはスリップの繰り返しで、アルコール依存症は克服したのに最期には癌で亡くなってしまった。


後に映画化もされて見に行ったし文庫版になって改めて読み返してみて驚いた。
ちょうど本の舞台になっているのは、正しく私が入院して今も通って居る病院なのだから。


勿論、固有名詞なんて一切出て来ないけれど、文中に出て来る『火曜日はカレーの日』だとか、病院の前に流れる川沿いにある水車や蕎麦屋の話など、退院してから読み返したらもっともっと光景が鮮明に伝わって来て、入院していた同じ病棟の下の階にあるアルコール病棟を眺めては『あぁ、ここに鴨ちゃんが居たんだなぁ』と、思うと不謹慎ながらも親近感すら湧いて来る。


金曜日の診察が終わったら、きっと桜も咲いてるだろうし久々に病院の前の川沿いを眺めつつ、大好きな鴨ちゃんを偲ぼう。




『天寿はまだ先』
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『アル中が一人逝く』
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『再開はお別れ会』
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『戦場カメラマンの唄』
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