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安と壊 

かまわれないとつまんなくなる身勝手な私は
隣で眠るその人を揺り動かして
それでも目をあけてくれないその人の肩に
ぎりぎりと強く噛み付いた
ちーさなうめき声はあげたけど
起きてくれないその人に背中をむけて
しばらくして振り返ってみたら
黙って目をあけていた

「起きてたの?」と訊ねたら

「痛くて目が醒めた」と言う

あっ と思って謝りはしたものの
あの人は独り言を呟き出して
それきり
私を相手にはしてくれなくなってしまった

あの人をたぶん落っことしてしまった原因は
他にも思い当たる事があったのだけれど

アレがいけなかったのか
ソレがいけなかったのか
コレがいけなかったのか
何に対して謝っていいのか
問い詰めていいものなのか
声をかけるべきなのか
放っておくべきなのか
それとも自分は今ここに居てはいけないのか
あーこれでもう終わっちゃうんだな
そもそも
私の事なんて大して好きでもないんだろうな
いや
私だってほんとのトコロはどうなんだ
あぁ
今後どうすればいいのかな

とか

私に向けられた背中を見つめながら
いろんな思いがぐるぐるして
そのままぐるぐるに飲み込まれて
不安感だけがいっぱいになった

ビール飲んでも
タバコ吸っても
横になっても
起き上がっていても
ソレは私の中から消えてはくれなくて
すごくすごく眠いのに
眠る事さえ不安になった

だけどそのうち眠りに落ちて
何回目かの浅い眠りの時
私は夢の中であの人に罵倒されていた

ものすごく悲しい気持ちで目が醒めて
先に起きてやっぱり背中をむけて黙ってるあの人を見て

『罵倒された方が楽だったのかもしれない』

と思いながら

やっぱり声もかけられず
布団から顔を出す事も出来ず
出て来ても顔を合わせられずに
ただ塊の様に転がっていた

『どうしようかな
  黙って着替えて帰ろうかな』

なんて考えたりしていたら

「コーヒーはいってるよ」

とあの人が言った

「うん」


「寝れたの?」

「うん」

ぶっきらぼうに答える事しか出来なかった
でもまだ目を合わせられなくて

「夢に出て来たの ヤな夢見たの」

やっとの思いで訴えると

「どんな?」

と訊ねられ
それを説明するのもイヤで
首をぶんぶん振ってあの人にしがみついた

こっちを見てる
腕が私の居場所を作ってる

いつもみたいにアレがはじまる


キミのココロがわかんない
ジブンのココロもわかんない
不安感が消えない
むしろもっと大きくなってしまった

なら
やめりゃいいじゃん

嫌だ



危宿のキミと昂宿の私は

『安と壊』



私があの人を壊すの?
そして私も壊れるの?



ソンナノイヤダ






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